君を想うとⅢ~True love~
センパイの視線をまっすぐに受けながら、あたしは彼の右手をギュっと握って
「後悔…しない?」
懇願するように、
彼にしつこく聞いてしまった。
「後悔するならココにはいねぇよ。」
「あたしのこと…好き…?」
「う…ん、残念ながら。」
「なによ、ソレ。
いまさら冗談だなんていっても受け付けないわよ?」
「はい。承知しております。」
「ホンキであたしと結婚したいの…??」
祈るようなキモチで確認した最後の質問は
「おう。
俺を幸せにしてくれんのは一ノ瀬しかいないと思ってんだけど?」
センパイのそんな能天気な答えで幕を閉じる。
――ばか!!!!
ばか、ばか、ばかっ!!!!!
気がつくと――……。
あたしは彼の手を強引に引き寄せて、
彼の唇に強引にキスをしていた。
「気がつくのが…遅いのよ……っ」
そう…、呟きながら。