君を想うとⅢ~True love~
な~んてな。
ハハっ
そりゃ…ねぇか。
俺は変な期待をしちまった自分を自嘲しながら。
倒れたアイツを抱き上げて医務室へと運んで行くコトにした。
何ヵ月かぶりに抱いた伊織の体は10年前と変わらない、甘くて優しい匂いがした。
あ~、ヤベェ。
やっぱり可愛いわ、コイツ。
久しぶりに見る伊織のドアップに俺の心は高鳴る。
そして伊織のこの顔は俺のドストライクなのだと思い知る。
は~、ヤベェな。
何のために俺が海外へ行くのかワケわかんなくなってきた。
こんな姿見たら期待しちまうだろーが!!
やっぱり俺はオマエが好きなんだと再確認しちまうだろーが!!
ホント…オマエは悪いオンナだ。
こんなに俺をハマらせてどうする気??
俺の手の中で眠る天然セクシー小悪魔を見ながら、俺は何ともやりきれない気持ちになってしまった。