君を想うとⅢ~True love~
目の前にはウルウル目を潤ませながら、大きく目を見開く高宮とニヤニヤと笑う理央ちゃん。
「あれ~??
きのうのシェイクくれたおじちゃんだ~!!」
理央ちゃんの足元で微笑む、クソガキ。
「や~~っと、来たか。
独占欲の強いアンタなら絶対来ると思ってたぜ?」
そして……
タキシードに身を包み、してやったりの顔で俺の肩を叩く、藤堂。
「オマエ…、騙したな?」
「人聞き悪ぃなぁ。
俺は意気地なしの誰かさんの背中を押しただけ。
ココにきたのはアンタの意志だろ??」
天使で悪魔な笑顔で微笑みながら、藤堂は俺の肩をポンポンと叩く。
「ほら、部長は俺達から伊織を奪いにきたんだろ?」
「…いいのか?」
「いいもなにも…、それが伊織の意志さ。
アイツもアンタももう十分待ったハズだぜ??
奪ってやれよ、カラダもココロも…さ??」