君を想うとⅢ~True love~
戸惑う高宮の、色っぽい顔。
抱きしめた腕を緩めると、アイツは潤んだ瞳で俺を見つめる。
「ま…。ダメだっていったら力づくで奪うだけだけどね。」
開き直ったように微笑むと、
「なによ…ソレ。」
高宮は笑みを浮かべながら、軽く俺を睨む。
「選んで?高宮。
俺から逃げる?
それとも…俺に大人しく、攫(さら)われちゃう?」
ニッコリ微笑んで。
この期に及んで、そんな試すようなコトバを吐くと。
アイツは“うぅ~~!!”って苦虫をつぶしたような顔をして
「桐谷慎のバカ!!!!」
そう叫ぶと、俺の腰に腕を絡めてキュッときつく抱きついた。
「さらわれてあげるわよ!!
答えなんてYESしかない…っ!!」
「高宮……。」
「好きよ??
アンタだけが大好き。
私を揺さぶるのは…いつだってあなただわ…!!!」
そう豪快に、逞しく言い切ると、
アイツは俺の顔を両手でガッシリと掴んで、俺の唇に強引にキスをした。