君を想うとⅢ~True love~



頬に走る激痛と、
胸の中に走るイラッと感。




なぜ殴る……

この場面でなぜ殴る……!?


普通ココは大人しく抱きついて、愛を語り合う場面だろーが!!





かわいくない!!
本当に可愛くない!!!!!





やっぱり俺は高宮のこういうところが嫌いだ!!






「あのなぁ……っ!?」





一言物申してやると意気込んだ俺のクチビルは…





「イイから……、黙って大人しくキスされなさいよ。」




そう言って、
泣きながら俺にキスする高宮に思いっきり奪われる。





藤堂の教えたお子チャマなキスじゃなく
俺の教えた大人で官能的なキス。





ひどく乱暴で
ひどく不器用な
だけど一生懸命な
オトナなキスを俺にお見舞いすると






「性格は悪い。
根性は捻じ曲がってる。
しかも大事な場面で勘違いするマヌケ男。」





クチビルをうっすら放しながら、
俺の頬に手を当てて高宮はゆっくりと語りだす。




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