ひまわり


誰もいない海。
朝の海を眺めなら携帯を弄る。

「おはよう。つか、またサボりですか由里さん?」って
冬馬が隣に座る。

「はあ?そっちもでしょ?学校休んでるじゃん!」

「由里さん。困りますよ。俺は一応行ってますよ?通信にな。」
って煙草を銜えながら言う。

「学校やめるなら通信行けって毎朝言われるよ。私の人生は私が決めるからほっといてよって…ね」

「親からみたらずっと俺らは子供なんだよ。」

「だけどそれがうっとうしい。」
「まあーな」

何気ない愚痴。
だけど何一つ嫌な顔せず聞いてくれた。だから冬馬ははけ口なんだ。なくては居なくてはならない存在になったんだ。

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