ひまわり
「ほら上がって」
って家の中を案内された。
何も変わらない家の中。
何も変わらないおばさんの優しい笑顔に言葉。
変わったのは私たち。
♪〜♪〜♪
「はい?」
「由里?彩乃だよ!」
「彩乃?元気しとん??」
「うん。雄太から何か聞いた?」
「さっき命日だからって電話あったけど特に何もないけど…」
「そっかぁ…うちも命日だから電話した。もう行くのあれかなって…うちさ妊娠してな、雄太と第二の人生歩もって…」
「いいんじゃない?私たちはずっと縛られてたんだよ。だからおばさんたちもそんな姿見るの嫌だからあの日追い返してあんな事言ったんだよ?今ならわかるからだからね来てるんだ。」
「え?」
「春馬の家。」
「うちらも行くよ。墓参りに…
ほら結婚と出産の報告しないと」
「墓参りなんだ。こっちにくればいいのに…」
「だよね。でもまた行くよ。」
「うん。じゃあまた。」
そう言って電話を切った。
20分15秒って表示されていた。
携帯を元の画面に戻し閉じてポケットにしまう。
おばさんのいるリビングに戻り2人でお茶をした。
何も変わらないこの味。