ひまわり
春の海。
春風は気持ちよくて暖かい。

澄みきった空にそれを映す海。

水温はまだ冷たい。
裸足になり海へゆっくり歩く。
波に逆らいながら歩いていく。


このまま行けばあなたに会える?



「何してんだよ!」
誰かが腕を掴んだ。

「―――ッ!」

そのまま砂浜へ引き戻された。

「何してんだよ!お前馬鹿だろ?ここで死んでも誰も見つけてくれないで?つか俺と歳変わんないのに死ぬなよ!生きろよ!」

「………」

「お前死んで誰が喜ぶ?この世に生を貰った限り生きるんだよ!
辛くても苦しくても逃げたくても生きるんだよ。」

「―――」

「なあ知ってるか?生きるのも死ぬのも運命で人生なんだ。自殺は別だけどな。」

名もしない見知らぬ人に説教された。
普通だったらキレる。

けど、泣いた。

「あたしを…支えて…」
泣きながら言った言葉。




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