ひまわり
3 花火


「はい到着〜」

着いた場所は海。
月が海に映り幻想的だった。

「花火はなび〜」って言いながら花火セットをブンブン振り回す冬馬。花火は好きで嫌い。

「あ、私あっちいるね」
そう言ってみんなから離れた場所に歩きだす。

「もぅ!危ない!!」
って叫ぶ綾乃の声が微かに聞こえるくらいだった。

そんなに離れたんだみんなから…


「お母さんもお父さんも最近嫌い」

一人つぶやく。もちろん返事なんて返ってこない。

みんなな方をみたら打ち上げ花火をしてた。輪から離れた場所から見る打ち上げ花火。綺麗だけど少し淋しくて切ない。

花火って綺麗だけどすぐ消えるでしょ?それでもその時だけ魅了してる。まるで恋みたい。

そんな事おもいながら見てたらやっぱり切ないな。



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