ひまわり

「え?」
歌い終えた私の顔みて冬馬が
優しく頬を撫でてくれた。

「よし!泣くな。次ひまわりだ」

気づかなかった。
泣いてたの。

「ほれ歌うで〜」
「やだ!」
「なんで〜歌うで!」
「歌わない!」
って言い立ち上がる。
裸足になり海に入る。

「あんま遠く行くなよ!?」
「大丈夫。もう死ぬなんて考えてないから…」って舌をぺろって出して笑う。

場所は違うけど冬馬と出会ったのは海だった。



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