妖精なアイツ


のり姉は確か高校の保健の先生だから、その学校に通おうかな?と、考えていると、どこからか気配がした。


「おまえ、言っとくけど、のり姉が働いてる学校って超がつく進学校やぞ」


兄貴はドアの隙間から覗いてボソリと呟いた。


「ビックリしたあ!なんや、このノゾキ魔!そんなんわかってるわ!……だから、勉強教えて?」


私はニコニコと笑ってドアに近づいた。


兄貴はこうみえて頭がいい。


「お兄様って呼んだら、考えなくもないぞ、妹よ」


「調子のんな!ワカメ頭!!」




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