その涙も俺のもの
いお君は少し黙り、私の腕を引っ張り外へ連れだした。


扉が真後ろで閉まり、玄関に突っ立っていた。



「美優、ほんまに平気?」

「…え?」

「もし、なんかされたらすぐ言ってな?」


それだけ言うと、キスをしていお君は家に入っていった…



私を心配して、無理をしてでも学校に来ようとしてたんだね。



私、本当にいお君に迷惑かけてるだけだよね?



ぎゅうっと胸が苦しくなって、零れそうな涙を必死で堪えた。


駅に向かう道を思い切り走った。


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