その涙も俺のもの
私なんかが傍にいちゃいけない。


私がいるからいお君を傷つける。


傍にいればいるほど、二人は辛くなる。




―ばいばい





目覚めたいお君に別れを一方的に告げて、私はその場を後にした。


だから知らなかった。



いお君がどれだけ泣いていたか、


でも、いお君もまた知らなかった。



私が…


私が、いお君を守ろうとしたのを―

< 210 / 233 >

この作品をシェア

pagetop