その涙も俺のもの
「美優、何かあったの?」


「え?」


「だって今日さ、庵君と喋ってないもん」



―親友ってすごい。


言わなくても、気持ちがわかっちゃうんだね。



「うん、喋ってない…けど、何でかなぁ?」



「理由が見つからないんだ」


「うん…。敦子、私、何かしたぁ…?」



敦子は私の手を握って答えた。

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