その涙も俺のもの
俺は下で伸びている男のわき腹を、軽く蹴る。


…気持ちが治まらない。



「美優…好きや…」




目の前にいない人を思いながら、



俺は愛を囁く。




思いを伝えるように、



甘く、優しく、愛しく―…




声は、いつしか暗くなった夜の闇に


溶けて消えていった…


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