その涙も俺のもの
私はいお君のあの、こっちではあまり聞かない関西弁も好きだったのに。



好きな人が出来ると、その人一番で考えるんだね。



…当たり前か



私は向き直り、前を向いて歩き出した。


後ろに感じる二つの気配から、逃れるために。




いお君ってこんな人だった?


もっと優しかったよね?


もっと笑ってくれたよね?



…いお君のイメージがどんどん崩れていく。


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