闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
もっと大人にならないと。
それにしても、口の中が変な感じ。
違和感を感じながらも、明日に備えて体を休めることにした。
翌朝、目を覚ますと既にみんなが勢揃いしていた。
ルキア、モーガンを初めとし、ケイト、ダークまで。
これだけ揃うと、ただ事ではない感じ。
人魚って、どれくらい恐ろしいんだろ。
全然想像が付かない。
「揃ったようじゃな。 今からシーラスへ向かう。 あそこはとても危険じゃ。 くれぐれも油断せぬよう… 」
油断もなにも、私はどうしたらいいの?
どんな風に危険なのか、もし襲われそうになったらどうするのか何も分からないんだけど。
「樹里はお姉さんを探せば良い。 ルキアは傍に付いておれ 」
ルキアは頷くと、そっと私の肩を抱いた。
なんだか、急に怖くなってきた。
お姉ちゃん、無事なのかな。
私のせいで巻き込んじゃって、ごめんね……。