闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》

私たちは崖を降り、シーラスの森へ入った。


周りは暗くて、いかにも何か出そうな雰囲気。


気味が悪い。


ダークから降りると、みんな元の人の姿に戻った。


「不気味な森。 人魚って、どこにいるの? この辺りは何がいるの? 」


ルキアの腕を掴み、辺りを見渡す。


「主に湖の近くに生息しているはずだ。 この辺りは、よく分からない 」


ガサッ


「キャッ! 」


物音に驚いて、思わずルキアに抱き着く。


今の何?!


何かが動いた変な音がした。


「森の動物だ。 彼らはそっとしておいてあげよう 」


なんだ、びっくりした。


ルキアの腕を掴む手を緩める。


「樹里、それって…… 」

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