闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
あれ?
でも、歌声を聞いたらどうなるんだっけ?
「そんなに怯えないで 」
「ギャッ! 」
すぐ耳元で女の人の声がして、心臓が飛び上がった。
な、なんかいる!
「君は…… 」
「この森の精、レーアよ。 何かご用? 」
金髪の綺麗な髪に、白いワンピース。
この人!
ルキアの家の前で見た人!
「妖精だったんだ。 道理で綺麗だと思った 」
透き通る肌にすらっと伸びた手足。
かなりの美少女。
これは男たちも虜になる美貌だ。
「人魚たちはどうしておる? 」
「湖にいますわ。 彼女たちに会いに行くのですか? 」
「聞きたいことがあるんだ。 なるべく争いはしたくない 」
レーアはルキアの顔を見ると、じっと見つめたまま黙っている。