闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
翌朝、軽くメイクをおわらせて私はある場所へ向かった。
草木をかきわけて前へと進む。
ちゃんと、道が続いている。
茂みの中にひっそりと立ちはだかっている城。
彼らの住家である白い屋敷の前で足を止めた。
「あった…… 」
あの時以来、閉ざされたままだった道が開いていた。
また、彼の家にたどり着く事が出来たんだ。
「誰だ 」
感動に浸っていると、後ろから声がした。
慌てて振り返ると、そこには今一番会いたかった彼が立っていた。
「小嶺……どうやってここに…… 」
驚いた表情で私を見るルキアの後ろから、レイとケイトが現れた。
「どういう事だルキア。どうしてこの子がここにいる 」
「分からない。今戻ったら、いたんだ 」
3人は不思議そうに、またどうしようかというような顔で私を見ている。