闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
「……ってるんだから 」
「え? 」
彼らが足を止めた。
「あなたたちの秘密、全部知ってるんだから! 」
私は我を忘れて、そう叫んでいた。
行かないで。
私の前から、消えちゃわないで。
「秘密って…… 」
3人は顔を見合わせると、再び私の顔を見た。
「最近起きてる不可解な連続殺人、犯人知ってる 」
「急になんだよ 」
ケイトが眉間にシワを寄せる。
「人間じゃないんだよね? 私…… 」
「あぁ~! ちょっと中で話そうか 」
「私、この家の中に入ったことだってあ…ふがっ…… 」
大きな手の平が口を覆い、私は屋敷の中へと連れ込まれた。
見覚えのある内装。
私はリビングの隣の広い部屋に入れられた。