闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
ゆ、優希……
もしかして、今…からかわれた?
それとも正気?
もういい。
やーめた。
はぁとため息をついて荷物を取り出した。
放課後、私は彼らに呼ばれて屋敷へと足を運んだ。
話があるって、なんだろう。
昨日のパーティーでのこと?
キョロキョロと周りを警戒しながら、足を進める。
悪い話じゃ…ないよね。
あれこれ考えながら草木を抜けると、あの立派な屋敷が姿を現した。
ゴクリと唾を飲み込む。
何度見ても、威圧感があるというか不思議な雰囲気で圧倒される家。
コンコン
玄関の丸いリングが鈍い音を鳴らす。
「おじゃましま… 」
ノブを掴んだ瞬間、ガチャッとドアが勝手に開いた。
「待ってたよ 」
開いた目の前にレイが立っていた。
「上がって 」
後ろからケイトが顔を出して、私の腕を掴んだ。