闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
ドキドキして、胸が熱くなる。
「俺たちもいるし、心配ないさ 」
そう笑ってケイトがルキアの手に被せて肩を抱いてきた。
あ、あれ?
今私、2人に挟まれてとっても変な感じ。
学校の人に見られたら、かなり批判されるんだろうな。
「冗談抜きで、俺らも気をつけないと 」
ふと見せたケイトの神妙な面持ちが、私の危機感を煽った。
大晦日の夜、私はお姉ちゃんと2人で年越しそばを食べながら、年末番組を見ていた。
お姉ちゃんはケラケラと笑い声を上げているけれど、私は浮かない表情を浮かべていた。
あの時、ルキアは誰と言おうとしていたのかな。
ちょうど聞きそびれちゃった。
「そういえば、あの課題はどうなったの? 進んでる? 」
「一応、まとめてる最中だけど。 人魚って、意外と怖いんだね 」