闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
「これを渡してくれって置いていったわ。 もしかして、カップルリングか? 」
ニヤつきながら、冷やかすような口調で私に突っ掛かった。
「もう、違うってば 」
そう言いながら、指輪を受け取る。
でも、なんでこんな物を置いていったんだろう。
小指に付けてみると、指輪はピッタリとはまった。
「綺麗……なんの意味があるんだろう 」
紫の石が美しい輝きを放っている。
きっとダークのことだから、これから何かに役立つ物なのかも。
私は取りあえず、そのまま指にはめている事にした。
今年ももう少しで終わりに近付いてきた。
アーティストのカウントダウンライブを見ながら、チョコレートを少しつまむ。
こんな深夜にダメだと分かっていながらも、手が動いてしまう。
また余計な身になっちゃう。