闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
あの光が何を示しているのか、この時はまだ何も気付かなかった。
翌朝目を覚まし、体に違和感を感じる。
重いというか、気だるい感じ。
少し頭痛もする。
頭をかきながら、隣の部屋のドアを開ける。
「お姉ちゃん……なんか変…… 」
ぼやけながら部屋を見渡すけど、お姉ちゃんの姿はない。
不思議に思いながら下へ降りる。
起きてきた様子もなく、ここにも姿はない。
お姉ちゃん?
こんな朝早く、どこ行ったの?
「お姉ちゃ~ん! どこ~? 」
私を驚かせようとして、どこかに隠れてるのかも。
そう思って家中を探してみたけど、どこにもいなかった。
お姉ちゃん……
私はルキアの元へ急いだ。
おかしい。
いつも私が起こさないと起きないくらいなのに、こんな時間に出掛けるわけがない。
きっと、何かに巻き込まれたんだ。