運命の初恋愛
「僕には、木崎を嫌ってるようには見えなかった。むしろ、逆だと思う」


どきん、どきん。
逆って…――?


「大切に想ってる……と思うよ」



先輩の言葉に、張り裂けそうだった心が揺れた。



「そんな風に言われたら、また勘違いしちゃいますよ」


言いながら、どんどん大きくなる鼓動。



――大切に想ってる……と思うよ。



本当に?
うーん……。


だけど、「サヨナラ」って言われたし――……。


そんなはずはないよ。



それに、ほら……。
ジナさんと結婚――しちゃうし……。



トクン。
ズキン。

もしかして――。
だけど――。

プラス思考。
マイナス思考。


何度も心が揺れる。


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