運命の初恋愛
「もし、ジュヨンさんが本当に、木崎に会いたくないと思ってるなら、こうして来ないよね?」



ヤメテ――……。
どんどん期待しちゃう――っ。



「今日――。木崎の誕生日に来て欲しいって、お願いしたんだけど――」


…え――?



「どうやって会わせようって、ずっと考えてた。でも今日、木崎がここに来た瞬間、これは偶然じゃないって思ったよ」


「…………」



「僕は向こうに行っとくから、話したかった事、全部話しなよ」
 
先輩が、優しく微笑みながら言う。



先輩……。


「……ありがとうございます」


そう言うのがやっとだった。



「木崎、ファイト」


先輩は、ジュヨンさんに頭を下げて、病院の中へ入っていった。


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