運命の初恋愛
「木崎!?」


先輩も驚いているみたい。



「あ……、はいっ。こんにちは」

「久しぶりだね。中学を卒業して以来だから、7年ぶりか」


「そうですね」

「懐かしいな」





――『看護士になりたい』



って、中学の頃、先輩は言ってた。




「先輩、ここで働いてるんですか?」

「うん。去年の4月から」


「へぇ」



夢を叶えたんだね。
すごいよ、先輩。



少し、会話をした後、


「ところで木崎、どこか具合でも悪いの?」

「えっ?」


「ここ病院だし……」

先輩が私の顔をのぞいた。



どきんっ。


鼻筋の整った先輩の顔が近づいてきて。


とっくに忘れていた感情を思い出した――。



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