運命の初恋愛
滅多に通らないバス。
さっきまで乗っていたバスも、40分は待った。


タクシーは?
そう思って、周りを見回しても……見つからない。


――仕方がない。
そのまま、長い道のりを夢中で走った。



30分後――。

ようやく、文化ホールが見えてきた。


「もっ……もう少しっ――」


ハアハア……。
息を切らしながら、あと数十メートルを急ぐ。



と――。



「きゃっ」



いきなり目の前に、人が飛び出してきて。


危機一髪、寸前の所で立ち止まった。


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