運命の初恋愛
「ど……いて」


私は思った。


「行かなきゃ……」


ならないって。



「何言ってんだよ、早く帰れ!」


4人が私の行く道をふさぐ。



「お願いっ……行かせて」


私に迷いはなかった。
必死にくぐり抜けようと、前に出る。



「どいて!」

「帰れ!」


その繰り返し。



ジュヨンさんが……きっと待ってる――!



「お願いだから……行かせて」


ポロポロッ……。
頬を伝う涙。



――ダメなの。
今……行かなければ――ダメなのッ!



「――お願いっ……」


私はその場に泣き崩れた。


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