運命の初恋愛
――好きなの?


あの瞬間。

どうして昨日、足長さんを見かけた時に、わざわざ声をかけに行ったのか……。



こうして今日も、会いに来て、


「リハビリを手伝いたい」


だなんて言ったのか……。



全ての答えが出た気がした。



だけど、どうしても認めたくなくて――。

そんなはずはないって、自分で自分に言い聞かせて……。



とっさに蓋をしてしまった。



つい最近、「恋をしよう!」って目覚めたばかりなのに……。


また逃げようとしてる……。



もう誰かに恋をして、傷つくのが怖かったから。


あんなに辛い想いは、もうしたくなかったから。



そんな言い訳を並べて……。



……だけど、本当に――。



――このままでいいの?



そう心に問いかけてみる。
心と向き合ってみる……。


そしたら…――


トクン、トクン。


きっと、この胸の鼓動が答え……。


――『恋の予感がする』――

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