運命の初恋愛
「なぁに、羽那。顔がにやけてるわよ」


翌日の朝。

朝食のパンをかじりながら、昨日の出来事を思い出していると、

一緒に食事をしていた、お母さんに突っ込まれた。


「え!?」

「もう、気持ち悪いわね」


うっ。
気持ち悪いって……ひどい。


「最近、何かあったの?」

「べっ、別に何もっ」



――私が、そばにいてあげる。



あのとき、抱きしめてしまった。

足長さんを――。


すごく、ドキドキした。



うわっ。
何か、今さらだけど恥ずかしい。



「あら、顔が赤いわよ」


お母さんに言われて、近くの鏡に目をやると、赤面している私が映っていた。



「なっ……何か、暑くてっ」

「そうかしら。早く食べなさいよ」


「あー、うん」


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