運命の初恋愛
ドキドキ。
鼓動が早くなる。


あれ?
そう言えば――。


「あ……あの――」


(ピアノ、は?)

ジェスチャーで聞く。


「……ピアノ?」

ジュヨンさんがつぶやいて、


(ピアノ、終わった)

私と同じように、ジェスチャーで返した。



「エンド?」

「エンド」



コミュニケーションが取れて、嬉しくなる。

自然と、笑みがこぼれた。



「ワラッタ」

ジュヨンさんも笑う。


「…………」


さっきまでの嫌な気持ちが、和らぐ。

この人の隣にいると、安心する。


やっぱり足長さんなんだよね。


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