Dear


―…

――……

キーンコーン…


ガラガラッ


「ッ…セーフ!!!」

遅刻ぎりぎりのところで教室に入ることに成功した私は、
真っ先に自分の席である窓際の一番後ろに座った。

「心愛またギリギリ~!!電車一本早いのにしたら?」

自分の座った席の一つ前の席から話してきたのは

宮崎 陽(ミヤザキ ヨウ)ちゃん。

席替えで陽ちゃんと後ろ前の席になって、

凄く仲良くなった子。

「あははっ。私今の時間より早く起きられないんだ~」

…今日も陽ちゃんは美人だなぁ…。

と思いながら陽ちゃんと笑いながら話す。

背が小さい私とは違って陽ちゃんは手足がスラッとしてて本当に綺麗。

なんでもお父さんがアメリカ人のハーフなんだとか。

うん。目の色素薄いしね。

おまけに学力も運動神経も性格も全部いい。

完璧すぎて眩しい。自分が小さい。


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