となり
そして私達はパンフを見ながら
ベッドに横たわり寛いでると
トントンと扉を叩く音がし
ピ~ンポ~ンと
チャイムの音が響く

梨沙子がベッドから
飛び起きると扉を開けた

『遅い。早く入って』と
中に案内すると
『おっ、こっちも綺麗だな』と
部屋を見渡しながら
信吾が言った
『あれ?瑞木は?』と
梨沙子が聞くと信吾は
『何か食い過ぎで、腹痛いって』と
笑いながら言うと
『信吾じゃあるまいし~ないない』と
ツッコミながら
梨沙子は笑っていた

『何だそりゃ~。空太は、少ししたら来るって言ってたよ』と
信吾は言うと手に持っていた
北海道のパンフを見開いた

二人の姿を後ろから
ずっと見ていた
私は何だかうらやましくて
そして…少し嫉妬をしていた

『私、飲み物買ってくるよ』と
私は二人を部屋に残し急いで
部屋を出て行った

エレベーターで下まで降りると
彼の後ろ姿を見つけ
声をかけようと少し近づくと
そこには久しぶりに見る
知己の姿があった
私はドキンっと鼓動が脈打った

自然にその場から
飛び出し外に出ていた
外はもう真っ暗だった
駐車場を通り裏に回ると
部屋から見えた
海が一面に広がっている
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