となり
『用意出来たの?』と
母親が声をかける
『うん、今行く~』と
階段を勢いよく降りて行く
いつの間にかに来ていた
知己が玄関に立っていた

『おはよう』と声をかけると
知己はニッコリ微笑み
『おはよう』と言い返した
知己はふわふわした感じで
背は小さくほっそりした体に
短く外に跳ねている
少し茶色かかった
癖っ毛が印象的で
小学生の頃から
妙に落ち着いていたせいか
大人っぽく見え私は
そんな知己がとても
うらやましく憧れだった…

私は玄関に立つ知己の
制服姿を見つめ
同じ制服を着ているのに
大人っぽく見え
同じ中学生とは思えないほど
一段と綺麗に映った
何だか自分がまだ子供みたいで
知己がとても
うらやましく感じた
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