となり
そして気持ちは新たに
今日から新学期だ―
来年はもう三年生になる
だけど変わらずに今みたいに
みんな一緒に楽しく
笑っていられると思っていた
そして私はまた時間が
過ぎて行くのを感じていた

新学期始まりは授業がなく
学校は午前中で終わる
『はぁ~疲れた』と
梨沙子は手首を振りながら
体を伸ばしていた

『腹減った~帰り何か食べ行かない?』と
信吾が声をかけたが
梨沙子と彼は午後から
部活があると告げると
『信吾、宿題ありがとうね。じゃあ私もう部室行かないと。また明日ね』と
梨沙子は手を振りながら
足早に教室を出ていった

『信吾、私は部活ないし、大丈夫だよ。お昼一緒に食べに行こうよ』と
声をかけると信吾は
嬉しそうに笑った

『じゃあ、行くか』と
信吾は軽く背伸びをしながら
椅子から立ち上がり教室を出た
廊下はもう生徒の
姿はなく静かだった

私は信吾の後ろを少し離れ歩く
すると彼が私の腕を掴んだ

『ちょっと悪い。少しいいか?』と
引き止められ私は彼の様子に
すぐに告白の返事だと分かり
不安な気持ちと同時に
胸の鼓動も早くなった
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