となり
そして彼は一瞬言葉が途切れ
『も~はっきり言うと、俺も、もえが…す…好きってこと』と
彼はぶっきらぼうに言うと
再び私に背を向けて頭をかいた

彼も私の気持ちに答えてくれた
そして私は嬉しくって
自然に涙が溢れると
私は彼の背中に抱きついた
彼の鼓動が聞こえる
それはとても心地よかった

そして今度は彼が
泣いている私を
優しく抱き締めた
再び彼の鼓動が伝わると
今度は温かい気持ちになった

『泣き虫だな…』と
彼は小さく呟くと
私は彼の胸の中で
何も言わずに泣いていた
そして私はそっと
彼の背中に手を回す
遠回りしたけど
やっと心が通じた瞬間だった
それは忘れられない
私に取って大切な瞬間になった

そして私はそっと彼から離れ
『これ、ずっと渡せずに持ってたんだ。受け取ってくれる?』と
私からブレスレットを
受け取ると彼は微笑み
『これ、北海道の…』と
言葉を濁しながらも
自分の手首に付けた
ずっと渡せずに
私の手首に輝いていた
二つのブレスレットは
今は彼の手首にも輝いている

それは―9月3日
この日は生涯大切な日になる
初めて彼氏が出来ました
沢山涙を流したけど
これから沢山幸せが訪れると
この時の私達は信じていたんだ
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