となり
そしていよいよ
クリスマス当日―

彼と初めて過ごす
クリスマスなのに
気持ちは暗かった

きっと彼の話を聞かなかったら
今日の私はきっとドキドキで
幸せいっぱいだったんだろう

だけど私はやっぱり
彼が好きと同時に
彼の夢は私の夢でもありたい
信吾と話ように私も笑って
彼の夢を応援してあげよう
泣いてばかりじゃダメなんだ
強い自分になろうと
私は決心したのだ

離れて辛い気持ちは
私も彼も同じなんだ
最後の最後まで少しでも多く
彼といられる時間を大切にして
彼も頑張れるように笑顔で
見送ってあげようと決めた

そして私はお気に入りの服に
着替え念入りに支度を整えると
待ち合わせ場所に向かった

少し早めに着くと
『もえ~』と梨沙子が手を振り
息を切らし近寄る
今日のパーティーは梨沙子の
家で開くことになっていた

梨沙子の手には沢山の荷物
『もえ、これ持って』と
荷物を手渡され
『すごい荷物だね』と
私の言葉に梨沙子は笑い歩く

『梨沙子、今日はありがとうね』と
梨沙子の後ろをゆっくり歩くと
『もえは、プレゼント、何にしたの?』と
私をチラ見しクスッと笑う
私は『秘密』と言うと
梨沙子に笑いかけた
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