となり
私は彼へのプレゼントに
スパイクを選んだ
それは彼の夢を応援すると
決めた意味でもあった
何より私自身が彼が陸上を
好きなように私も彼が
走っている姿は大好きだった

私の選んだスパイクを履いて
彼が一生懸命走ってる姿を
見られたら素敵だとも思った

『ここだよ』と
梨沙子は玄関の扉を開ける
そこには白い塗装で屋根が赤く
可愛らしい一戸建ての家だった
中に入るとそこには
先に来ていた
信吾と彼の姿があった

『おっ、もえ、おせ~よ』と
信吾が声をかける
『あれ?もう来てたの?』と
私が答えると
信吾は首を縦に振った
そしてキッチンの方を見ると
そこには沢山の料理と
クリスマスケーキが
テーブルに置いてあった

『すごいね。梨沙子が作ったの?』と
私はテーブルに置いてあった
料理を見つめながら
梨沙子に問いかけた

『なわけないじゃん。私のお母さんが用意してくれたんだ。今日はお父さんとお母さん二人で仲良くクリスマスだから…皆で楽しんでねって、お母さん料理用意してくれたんだ』と
梨沙子は料理のひとつを
指で摘まみ口に運んだ
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