となり
どのくらい泣いたのか
私は段々落ち着き始め
彼の胸から頭を上げ彼を見ると
彼は私を愛しそうに
見つめていた

そしてしばらく
そのまま見つめ合うと
自然に私達は―
初めて唇を重ねキスをした
今までにないくらい
ドキドキと鼓動が止まらず
キスをすると再び
私達は抱き合っていた
彼の鼓動が伝わり
私の鼓動とシンクロしている

そしてそのまま私達は
体を重ねひとつになった
同じ体温を感じると
幸せが溢れそうになりそうで
少し体が震えた

『もえ?大丈夫か?』と
彼は少し心配そうに問いかけ
私は彼の胸に顔を埋めて
『大丈夫』と小さく頷いた

今―私の隣には
大切な人の姿
心も体も幸せだった


『本当に冬休み明けたら、瑞木君はいなくなっちゃうんだね』と
私は忘れたい現実を口にする

『ごめん、だけど残りの冬休みは、もえのために時間作るし、会いたくなったら、必ず会いに来るよ。もえも寂しい時や会いたくなったら、我慢しないで言って欲しいんだ』と
彼は言うと優しく包み込んだ

そして私はこの幸せが
いつまでも続くようにと
彼の胸の中で祈り続けていた
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