となり
そしていよいよ
春休みに入ろうとしていた

『もえ、また同じクラスになるといいね』と
梨沙子は荷物を片しながら
笑って言うと信吾も
横で頷いていた

私はニコッと笑い
『うん、そうだね』と
答えると重い荷物を抱えた

『もえは、春休み空太に会いに行くんだろう?オレらの分もよろしく言っといてくれよ』と
信吾も自分の荷物を抱えると
私達は教室を揃って出た

玄関で靴に履き変えると
『もえ、また休み明けね。何かあったら休み中連絡するよ』と
梨沙子は私に手を振る
『じゃあ、空太によろしくな』と
信吾も言うと二人は笑った

私達は玄関で別れると
私は自転車置き場に向かい
梨沙子と信吾はバス停に向かう

校門を出ると私は
自転車を勢いよく走らせた

帰り道の遊歩道には
緑色の桜の蕾がチラチラ見えた
春休みが明けたら三年生になる

再び梨沙子や信吾と
同じクラスになれますように
…と願いを込めた
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