となり
『恋人に喜んでもらえるといいですね』と
彼女は微笑むと
『はい、ありがとうございます』と
私も笑顔を見せ軽く会釈し
お店を後にした

そして店内を一通り覗き
彼に会いに行く用に
アクセサリーや靴など
滅多にないくらいの量の
SHOP袋を手にしながら
バス停へと向かった

来た時は明るかった外が
今はだいぶ陽が落ち
暗くなり始めていた
私はまたバスに乗ると
家に急いで帰宅した

『ただいま』と
クタクタになりながら
玄関の扉を開けると
リビングから母親が声をかけた

『お帰り。すごい量ね。そんなに何買ったの?あっ、梨沙子ちゃんから連絡あったわよ。帰ったら連絡してって』と
母親の言葉に私は少し
慌てながら足取り重めに
再び両手に荷物を持ちながら
階段を上がり部屋に戻った

そして机の上に置っぱなしの
携帯を手にし開らくと
梨沙子からの着信が
何度も残っている
私は電話のボタンを押す
プルプルと呼び鈴が鳴ると
『あっ、もしもし。もえ?』と
梨沙子は少し息を切らし
慌てている様子だった

『何かあった?』と
私は問いかけると
梨沙子は大きな声を出す
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