となり
『スポーツバック?』と
真悠の言葉に私は
少し顔を赤らめて
『何にしようか迷ったんですけど、やっぱり、一番好きな陸上に関わる物をあげたいって思って。クリスマスはスパイクをプレゼントしたんで、今回はスポーツバックにしてみました』と
私の言葉に彼は少し
感動しているみたいだった

『さすがもえちゃん。選び所が違うわね』と
真悠が言うと
『親より彼女か』と
父親も横で呟いた
二人の言葉に私と彼は
少し顔を赤めて目を合わせた

そして真悠さんの用意した
料理を食べながら
色々な話をした
私は久しぶりの
賑やかな食卓が
何だか楽しくてこのまま
ずっと時間が止まってしまえば
…なんて思う幸せな気持ちだった

『ごちそう様』と
父親は席を立ち
『お風呂入るよ』と
声をかけると
真悠は部屋に行きそして
直人の着替えを用意すると
お風呂場に向かった

私はテーブルの上のお皿を
キッチンに運びながら
洗い物をし始める

『もえちゃん、そのままで大丈夫だよ』と
真悠が声をかけるが
『大丈夫です。家でもやってるんで』と
私は慣れた手付きで皿を洗い続けた
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