となり
私達はしばらく布団の中で
寄り添いながら色んな話をした

『誕生日、本当におめでとう。今日帰るの、何か嫌になっちゃった。またしばらく会えないし』と
私は呟くと彼の肩に頭を埋めた

『電話もメールもするから。また休みになったら、会えるよ。俺も、たまにはそっちに行くし』

『うん、絶対だよ。梨沙子も信吾も、空太に会いたいって言ってたよ。それに部活あんま頑張り過ぎないで、体気をつけてね』

『うん、もえも気をつけろよ。だけど信吾達、相変わらず上手く行ってんのか?何か、久し振りに会いて~な』

『うん、羨ましい位仲良しだよ…』と

急に会話が途切れ
時計の針の音が
カチカチと響いていた

そして私はゆっくりと
彼の顔を見つめると
彼は昨日見せた
寂しい顔で私を見つめていた

私は急に不安になると
無我夢中で彼にしがみついた

『もえ?』と彼は
囁くと私は彼を掴む手を強めた
そして彼は何も言わずに
私を包み込む様に抱きしめる
彼の鼓動がドキドキと
時計の針の音とシンクロしている
私は再び彼の顔を見ると
彼はゆっくり笑い
そして優しくキスをした
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