となり
第16章 ~予兆~
短い春休みも終わりを迎え
今日から新学期―
中学3年生に上がる
中学生活も長いようで
思っていたより短く感じ
この見慣れた桜の季節も
もう今年で三度目になる
『もえ、起きたの?』と
母親が部屋の扉を開けると
私はいつもより早く目が覚め
制服に袖を通していた
『お母さん、朝からそんな大きな声出さなくても、ちゃんと起きてるよ。それより、何かスカートが少しキツイんだけど…洗濯して縮んだ?それとも、私太ったかな?』と
私はスカートの丈を直しながら
ベルトを締めると
母親は私のお腹回りに手をやり
『毛糸のセーターじゃあるまいし、洗濯してスカートが縮むわけないでしょ。これは、うん、太ったわね。顔もまん丸。幸せ太りじゃないの?』と
言いながら
大きな声で笑った
私は母親の肩を叩き
『真面目に言ってんのに~。マジに顔まん丸?』と
口を尖らせながら言い
私は鏡に顔を映した
『ほらっ、まん丸』と
母親は私の顔を手で挟み
鏡に映しながら再び笑うと
私はぷうっと口から
息を吐き出しながら
鏡に映った自分の
面白い顔に笑いが出る
母親は笑いながら部屋を出ると
先に階段を下りて
リビングに向かった
今日から新学期―
中学3年生に上がる
中学生活も長いようで
思っていたより短く感じ
この見慣れた桜の季節も
もう今年で三度目になる
『もえ、起きたの?』と
母親が部屋の扉を開けると
私はいつもより早く目が覚め
制服に袖を通していた
『お母さん、朝からそんな大きな声出さなくても、ちゃんと起きてるよ。それより、何かスカートが少しキツイんだけど…洗濯して縮んだ?それとも、私太ったかな?』と
私はスカートの丈を直しながら
ベルトを締めると
母親は私のお腹回りに手をやり
『毛糸のセーターじゃあるまいし、洗濯してスカートが縮むわけないでしょ。これは、うん、太ったわね。顔もまん丸。幸せ太りじゃないの?』と
言いながら
大きな声で笑った
私は母親の肩を叩き
『真面目に言ってんのに~。マジに顔まん丸?』と
口を尖らせながら言い
私は鏡に顔を映した
『ほらっ、まん丸』と
母親は私の顔を手で挟み
鏡に映しながら再び笑うと
私はぷうっと口から
息を吐き出しながら
鏡に映った自分の
面白い顔に笑いが出る
母親は笑いながら部屋を出ると
先に階段を下りて
リビングに向かった