となり
保健室にクラスメイトの
一人が式典が終わったことを
知らせに来ると
私と梨沙子は教室に戻る

教室の中に入ると先生が
みんなの前で明日の
連絡事項を話していた

『七瀬さん、大丈夫なの?』と
先生が問いかけると
私は少し小さな声で
『はい、すみません。大丈夫です』と
答え静かに席に着くと
回りのクラスメイトにも
『大丈夫?』と
声をかけられ私はその度首を振る

そして先生は再び話を始め
『では、また明日から頑張りましょう』と
先生の言葉で生徒が
教室から次々と出ていった

『明日から、もう普通授業か、しんどいね』と
梨沙子は自分の荷物を
まとめながら話す
私はさっきの軽い
吐き気が残っていて
気分がまだ悪かった

『もえ?本当に大丈夫?』と
梨沙子は再度私に声をかける

『大丈夫だよ』と
私は軽く笑い
教室を出て玄関に向かう

『私は、今日また部活だから行くけど、もえ気をつけて帰りなよ』と
梨沙子は言うと私は軽く頷き
下駄箱で靴に履きかえ
自転車置き場に向かう

外は肌寒い風が吹き
今の気分の悪い私には
少し心地良かった
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