となり
彼が入院して一夜が過ぎた

彼が参加出来なかった
記録会を終え
達也と菜穂子と先生が
病院に様子を見に来ていた

彼は何も言わずに
ベッドからずっと外を見ている
その姿はまるで
脱け殻のようだった

達也は彼の気持ちを察して
記録会の話はせずに
早く体調を万全にして
また一緒に走ろう…と
声をかけても彼の反応はなかった

顧問の先生は病室にいた
真悠を廊下に呼び出し話をし始めた

『佐藤は、どうなんですか?いつ頃まで入院なんですか?』と
先生の問いかけに
真悠は険しい顔をし
『まだ、わかりませんが、検査の結果次第です』と
真悠の言葉に先生は
それ以上何も言わずに
『とにかく結果が分かり次第連絡します』と
真悠の言葉に
先生は頷き病室に戻ると
先生は病室にいた
達也と菜穂子に声をかけた

『せっかく来てくれたのに、ごめんね。今は何を言っても、あの調子なの』と
真悠は二人に言葉をかけると
『空太は大丈夫なんですか?このこと、もえちゃんは、知ってるんですか?』と
達也の問いかけに
『大丈夫よ。まだもえちゃんには、連絡してないんだけど、検査の結果が出てから、ちゃんと話すつもりだから』と
真悠は心配させないように
必死で笑顔を見せた
< 246 / 411 >

この作品をシェア

pagetop