となり
『お二人とも、落ち着いて下さい。病名を聞かれても、理解出来ないと思いますので、具体的にお話します。息子さんの脳の中に、大きなシコリが出来て、それによって、運動神経が圧迫され、運動機能が低下し、軽い症状では手足の痺れが起こり、やがて不自由になって行きます。シコリはやがて違う神経を圧迫し始めると、今度は言葉を話すことも出来なくなり、最終的には、人によりますが寝たきりの生活もないとは言いきれないこともあります』と
先生の言葉は二人に
とてつもない恐怖と不安に変えた
そして直人は声が出ずに
小刻みに体が震え
その隣にいた真悠は
急に椅子から立ち上がりると
『そ、空ちゃんは、走れなくなるってことですか?手術とかすれば治せるんですよね?』と
大きな声を出し叫んだ
真悠の言葉に医師は驚きながらも
首をゆっくり横に振る
医師のその姿に
二人は再び力が抜けると
次の瞬間意識が飛びそうな
衝撃な言葉が耳に入る

『誠に残念ですが…この病気は、今の医学では治療法は見つかっていません。ですが、症状を少しでも遅らせる治療はできます。ご家族の協力があってのことなので、一緒に頑張っていきましょう』と
先生の言葉に二人は力が抜け
真悠は自然と涙が溢れた
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