となり
そして彼が私に
何かをいいかけようとすると
夢はそこで覚めてしまう

最近いつも見る夢―

だが今日は―
光の世界のみになり
彼は私の顔を見て
『――を一人にしちゃ…だ…め…じゃない…か…』と
彼の言葉がプツプツ
途切れ途切れ聞こえる

『えっ?空太何?』と
私は彼に問いかけると
彼は再び私から少しづつ
離れていってしまう

『空太?どこ行くの?待って行かないで…』と
私は彼をまた必死で
追いかけながら走ると
彼の姿が目の前で消え
私はそこで目が覚め
現実の世界に戻った

『はぁ…はぁ…、また、いつもと同じ夢…空太…何て言おうとしたの?空太…』と
息を少し切らせながら
暗い部屋の中で
再び彼の言った別れの言葉が
脳裏に蘇ると私は
また自然に涙を流しながら
布団を頭にかけ
声が漏れないように
必死で声を抑えていた
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